eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 信託報酬:0.1728%登場か?

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低コストな投信シリーズを直近でどんどん新設しているeMAXIS Slimシリーズに、米国株式市場の代表的な指数であるS&P500に連動する、低コストなインデックスファンドが新設されるようです。少し情報を整理してみたいと思います。

結論としては、米国株式市場へインデックス投資する場合の選択肢の楽天VTIやiFree S&P500のライバルたりうる、良い商品だと思います。

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情報源

情報源として、一番最初に自身が目にしたのは、twitter上での、アウターガイさんの以下のつぶやきでした。

新設される投資信託の情報

運営

三菱UFJ国際投信

名称

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

連動指数

S&P500指数(配当込み、円換算)

信託報酬

0.1728%(税抜き0.16%)

所感

信託報酬が安い

信託報酬はS&P500連動の投信の中で、これまでの最安値だったiFree S&P500の0.243%を約0.07%下回る、0.1728%とぶっちぎりの安さですね。eMAXIS Slimシリーズの低コストへのこだわりは半端ないものを感じさせてくれます。

指数は異なるものの、コンセプトは近い、楽天VTIの0.1696%とかなりいい勝負であり、こういった良い商品カテゴリで健全な競争がされているのは、個人投資家からすれば非常にうれしいです。

ライバル商品と切磋琢磨してくれるとうれしい

楽天VTIやiFree S&P500といった類似の良い商品と、良い意味でライバル関係を保ちつつ、乖離の少なさや信託報酬の更なるコストダウンといった点で、切磋琢磨しつつ、ともに生き残ってくれるとうれしいと感じます。

少し心配な点

eMAXISシリーズとeMAXIS Slimシリーズが併存している状況に対して思うこと

私は、eMAXIS Slimシリーズに対しては、低コストで素晴らしい投資信託のシリーズだと思っています。しかし、一点だけ気になる点があります。eMAXIS Slimシリーズの前には、eMAXISシリーズという一連の投資信託の選択肢がありました。そちらのシリーズは、新設当初はお手頃な信託報酬で人気だったと思うのですが、今の手数料水準を見ると、正直割高で魅力が乏しいものとなってしまっています。

eMAXISシリーズの既存ユーザーのコストは据え置き、低コストな同様のeMAXIS Slimシリーズを新設したという運営について

自分としては、ここが少しもやっとするところです。

おそらくeMAXIS Slimシリーズの新設においては、従来のeMAXISシリーズの無駄を、かなり大胆に削ったのであろうことは想像に難くありません。

しかし、それを、既存のeMAXISシリーズにコストメリットとして展開しなかったという点は、「手数料収入を搾り取れるユーザー層からは、限界まで搾り取る」という思想が透けて見えるような気がするのです。

(そこまで悪質な意識では無く、eMAXISシリーズを低コストするという方法が、金融業界の現行の業務プロセス的に実行できなかっただけなのかもしれず、うがちすぎかもしれません。例えば、紙書類や伝票による手続きを無くすことができない証券会社、銀行等があり、そのためにeMAXISシリーズをコスト据え置きで残さざるを得なかったとか…?)

eMAXIS Slimシリーズの次は、eMAXIS Ultra Slimシリーズ等といったように、既存商品のコストを据え置きし、そちらのユーザーからは据え置きコストを自動的に絞り取りながら、新規設定の低コストでユーザーを集める。そんな、構想があると嫌だなあと思うのは、たぶん、私の考えすぎでしょう。(eMAXIS Slimシリーズの信託報酬は、全般的に、既に、かなり安いですし…)

個人的には、素直に既存ラインナップの信託報酬を、規模の増大とともに下げてくれる運営のほうが好みですが、皆様はいかがお考えですか?

まとめ

結論としては、素晴らしい商品が新設されたと感じます。個人的には、既存のeMAXISシリーズとeMAXIS Slimシリーズの扱いに、少しもやっとする部分が無くもないですが、素直に良い商品が世に出たことを喜びたいと思います。