ZUU onlineの「或る銀行員の独白」シリーズから透けて見える金融業界の悪癖(3)

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前回記事(第一弾)前回記事(第二弾)に引き続き、ZUU onlineの「或る銀行員の独白」シリーズのとある記事に対する反論を書こうと思います。第三弾です。

第一弾の記事はこちらです。毎月分配型投信についての意見です。

ZUU onlineの「或る銀行員の独白」シリーズから透けて見える金融業界の悪癖(1)
自分は、一日の始まりや、休憩時間にスマホのGoogle検索アプリの下のほうに表示されるおすすめwebページを見るのが好きです。Googleに...

第二弾の記事はこちらです。積立NISA等の金融庁の昨今の施策に対する意見です。

ZUU onlineの「或る銀行員の独白」シリーズから透けて見える金融業界の悪癖(2)
前回記事(第一弾)に引き続き、ZUU onlineの「或る銀行員の独白」シリーズのとある記事に対する反論を書こうと思います。第二弾です。 ...

本記事で反論している対象記事はこちらです。なお、当ブログではこの記事の内容を鵜呑みにしてはいけないと考えていることを強く明言しておきます。

以下では前回と同様に、記事中の文章を一部引用させて頂き、それに対する自分の考え(=反論)をまとめさせて頂きます。

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記事の内容について

運用で「資産形成しなければならない社会」こそ問題だ

記事の中に、上記の所感が以下のように綴られていました。

(前略)

森長官が打ち出す方策は「個人の安定的な資産形成」という点では筋が通っているのかも知れない。

だが、私に言わせれば、そもそも運用で「資産形成」ということ自体おかしな話だ。運用しなければ、老後の資金が枯渇してしまう。そんな社会こそ問題ではないだろうか。

投資信託の手数料云々という前に、投資しなくとも社会の富が誰にでも分配される仕組みを作ることこそ「お上の仕事」ではないのだろうか。それを放棄して「運用で自分の資産を形成しなさい」と言わんばかりの態度に、私は強烈な違和感を覚えるのだ。

運用したい人は運用すればいい。
でも、なかには運用したくない人だっているはずだ。運用したくない人であっても、資産形成ができる社会の仕組み、富の分配についての社会構造が必要なはずだ。

(後略)

個人投資家の目線からは以下のように違和感を感じます。

顧客に投信を販売する立場の意見として自らの商品に自信がないからそのような主張になるのでは?

だが、私に言わせれば、そもそも運用で「資産形成」ということ自体おかしな話だ。

このような主張が、人生の様々なところでインプットされることで、日本人特有の資産運用に対する抵抗感、罪悪感が生まれているように感じます。それを、投資商品を販売する立場のものが口にするということは、自らが販売している投資商品自体に抵抗感、罪悪感を感じているからに他ならないのではないでしょうか。

もし、顧客の資産形成に貢献できる良い金融商品を販売しているという自信があるなら、個人での積極的な資産運用の推進は、極めて大きなビジネスチャンスになるはずです。そこに対してネガティブな気持ちになってしまうのは、そういう顧客にとって良い商品を積極的に売ることができないからなのではないでしょうか。

社会自体の仕組みに責任転嫁?

運用しなければ、老後の資金が枯渇してしまう。そんな社会こそ問題ではないだろうか。

投資信託の手数料云々という前に、投資しなくとも社会の富が誰にでも分配される仕組みを作ることこそ「お上の仕事」ではないのだろうか。それを放棄して「運用で自分の資産を形成しなさい」と言わんばかりの態度に、私は強烈な違和感を覚えるのだ。

確かに、高度経済成長期には、投資等による積極的な資産運用を行わなくても、経済成長に伴う昇給や、定期預金の数%にもなる金利により、サラリーマンとして普通に働き、銀行にお金を預けておくだけで自然と資産形成ができる、素晴らしい時代がありました。

ただし、それらは、日本という国の、圧倒的な人口増加過程における、一過的な現象であっただけで、今後の人口減少、高齢化社会、国際社会との競争激化といった環境において、過去の栄光の時代を取り戻すことはどう考えても不可能です。

もちろん、そういった衰退していく社会でも、可能な限り社会全体をよりよくしていく努力が政府に求められるべきではありますが、政府に求めるだけでなく、日本国民全員が自分自身や自分の組織に何ができるかを無理の無い範囲でしっかり考え、行動する必要があると思います。

上記で引用したような過去の栄光に浸る&思考放棄&他者に責任転嫁という考え方よりも、今できることをしっかりやっていくということが大切なのではないでしょうか。

具体的には、銀行の立場からであれば、以下のような思考、行動が必要なのではないでしょうか。

  • 顧客の資産形成にしっかり寄与できる良質な金融商品の提供をきちんと進めていく
    • 手数料引き下げのため、業務の効率化を進める
  • 社会全体の仕組みをよりよくしていける何らかの枠組みやビジネスモデルを構築していく
    • 自ら取り組む
    • そういったことが可能な有望な組織への融資を積極的に行っていく

個人投資家の立場からであれば、以下のような思考、行動が必要と思います。

  • 時代の変化を真正面からしっかり認識する
    • 今後の時代を幸せに生き抜くために何をすべきかをしっかり考える
    • お金や資産運用に対して、タブー視せず、真正面からしっかり考える
    • 他者の主張を鵜呑みにせず、自らしっかり考え、判断する
      • (このブログについても鵜呑みにせず、批判等あれば、ぜひコメント頂けますと幸いです。)
  • 選択肢がある問いかけに対して真摯に判断して対応する
    • 就職、転職
    • 住宅
      • どこに住む?
      • 賃貸 or マイホーム?
      • 本当に必要?
      • 新車 or 中古?
    • 保険
    • 固定費
      • 通信費
        • 大手キャリア or 格安スマホ?
    • 日々の買物
    • 選挙
    • 投資
      • アセットアロケーション設定(=どこの市場に投資するか)
      • ポートフォリオ設定(=どの銘柄に投資するか)

なお、富の再分配という観点に立つ場合、誰でも可能という制約の中ならば、現時点での最適解が、成長国のインデックス投資&配当再投資を長期にわたってコツコツと行うこと(=米国株式市場に分散投資する低コストなETFか投資信託を長期間買い続けて、持ち続けて、配当を再投資し続けること)であることにはかなりの確信がありますので、自分としてはその道をたんたんと歩んでいきたいと思っています。

その道を歩むのは確かにリスクがありますが、富の再分配の社会構造は既にあるといっても過言ではないのです。そこに踏み込むほんのちょっとの勇気と行動の有無が、人生における資産運用の成否を残酷なまでに分ける時代になっていることは確かに悲しむべきことではあります。しかし、そういった時代に生きる我々としては、今の時代の最適解を勇気をもって進んでいくべきなのではないかと思います。

だいぶヒートアップしてしまった感が強いですが、対象の記事に対して感じた違和感を3回の記事にまとめてみました。

日本人の投資に対するネガティブなイメージはこのようにして醸し出されてきたのかなあと強く感じさせられました。今を生きる皆様がより良い今後のマネーライフを営んでいけるよう、願ってやみません。正直思い込みの強い記事ばかりとなってしまいましたが、コメント等ありましたらぜひお気軽に絡んでいただけますと幸いです。お付き合いいただきありがとうございました。

1回目:毎月分配型投信について

ZUU onlineの「或る銀行員の独白」シリーズから透けて見える金融業界の悪癖(1)
自分は、一日の始まりや、休憩時間にスマホのGoogle検索アプリの下のほうに表示されるおすすめwebページを見るのが好きです。Googleに...

2回目:積立NISA等の金融庁の昨今の施策について

ZUU onlineの「或る銀行員の独白」シリーズから透けて見える金融業界の悪癖(2)
前回記事(第一弾)に引き続き、ZUU onlineの「或る銀行員の独白」シリーズのとある記事に対する反論を書こうと思います。第二弾です。 ...

3回目:投資で資産形成しなければならない社会こそ問題?

ZUU onlineの「或る銀行員の独白」シリーズから透けて見える金融業界の悪癖(3)
前回記事(第一弾)、前回記事(第二弾)に引き続き、ZUU onlineの「或る銀行員の独白」シリーズのとある記事に対する反論を書こうと思いま...
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