グリーンインフラレンディングは大丈夫か?ソーシャルレンディングの構造的な怖さ

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私の資産運用方針は、50%を米国株、30%をソーシャルレンディング、20%を仮想通貨で積立投資するというものになっています。普段は、米国株や全世界の株式市場に分散投資するインデックス投資の話をしていることが多いのですが、今日はソーシャルレンディングの話です。昨今、界隈で話題になっている、グリーンインフラレンディングについてです。

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ソーシャルレンディングとは

貸金業者が、個人投資家から小口の資金を集め、集めた金額を「匿名投資組合」という枠組みで事業投資し、得られた金利収入を個人投資家と貸金業者で分けあうという仕組みです。

低金利な時代にも関わらず、3~5%や、高いものだと8~13%くらいの利回りの案件がごろごろ転がっており、高い利回りと最低投資金額の少なさ(1万~数万円くらいからできる)に魅力を感じ、私自身も現在、投資しています。

ソーシャルレンディングの課題

運営が不透明になりやすい

「匿名投資組合」という性質上、運営が不透明になりやすい印象です。個人投資家から集めた資金が、適切に貸し付けされたり、適切な担保が取られているかといったことが見えにくいというのが正直なところです。

悪用すれば容易にポンジースキーム(ねずみ講)や自転車操業が実行可能

ポンジースキーム(ねずみ講)

架空の貸金案件をうたい、個人投資家から資金を集めて、それを実際には融資せず、貸金業者が取り分だけを懐に入れて、残りを個人投資家に分配するという詐欺があります。これが成立するには、常に新たな資金流入があることが必要です。現状のソーシャルレンディングの仕組みだと、次々と高利回り案件を繰り出すことで、これに類することが残念ながら可能だと思います。

自転車操業

ソーシャルレンディングの事業者の貸付先は、あまり多くないでしょう。ほとんど1社のみみたいな場合もあります。

この場合、実質的に、その1社の運転資金をソーシャルレンディングによって調達していることになりかねません。

当然、その1社の資金繰りが厳しくなってしまった場合は、返済が滞るでしょう。また、滞った返済をリセットするために、更なる高利で借り換えを迫られる場合もあるでしょう。

通常は、返済の遅延や、借り換えの際には、しかるべき条件で精査され、問題がある場合は事態が最悪になってしまう前に該当事業は淘汰されるはずです。しかし、バックにソーシャルレンディング事業者がついていることで、容易に上記の資金調達ができてしまい、自転車操業状態での事業運営が常態化しやすくなってしまうということが考えられます。

「事業自体が行き詰っていても、自分個人の利益をきっちり確保しておいて、法人をつぶしてしまうことができれば、彼らの丸儲けになってしまう」残念ながら、そういう構図が描けてしまうのではないか…と感じます。

今回話題になっているグリーンインフラレンディング

私自身も、グリーンインフラレンディングには、現在40万円の元本を投資中ですので、心中穏やかではありません…。

現時点では、返済の遅延等はありません。2018/06/11の分配予定も、予定通り、分配されました。

実際のところは、正直わかりません。そして、自分自身にできることは残念ながらあまりありません。最悪、元本がすべて帰ってこないことも覚悟を決め、分配金や元本の返済があれば、その都度こまめに出金はしておきます。

まとめ

決定打となる情報はいまだでてきていませんが、次なる黒歴史になってしまうかもしれないくらい、良くない状況であるのは確かです。やはり、構造的に、ソーシャルレンディングは問題をはらんでいるのではないか…という気持ちが強くなってきました。しばらくは新規資金の投入は、ソーシャルレンディングに対しては控えようと思っています。

資金を無事引き出すことができたら、その資金をどこに振り分けるか…。少し考えてみようと思います。

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