パッシブ運用の債券ETFに対する批判的な意見に対して思うこと…債券はアクティブ運用のほうがパッシブ運用より有利というのは本当だろうか?

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Bloombergの記事で、パッシブ運用された債券ETFに関する、否定的な意見を見かけました。私自身は、パッシブ運用とアクティブ運用の比較では、長期的にリターンを再現性高く得られるのはパッシブ運用だと思っていたので、少し意外な気持ちで記事を読んでみました。

記事の主張には、違和感を感じているところもあり、自身の感じたことをまとめながら、債券インデックスファンドと債券アクティブファンドについて考えてみました。

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記事の主張と自身が感じた違和感

主に3点の主張が記事内でされていました。記事での主張と、自身が感じた違和感を以下に整理してみます。

まずは1点目の記事での主張と自身の意見です。

社債発行が増えた企業の比率がインデックス連動型ETFの中で高まることに対する懸念について

記事の主張

社債とは、誤解を恐れず一言で言うと、会社の借金と言えるでしょう。一般的に借金を多く抱える企業より、そうでない企業のほうが良いでしょう。したがって、社債発行が増えた企業の社債の割合が増えるのは好ましくないという主張のようです。

上記主張に私が感じる違和感

上記のような主張は確かに一理あるように感じます。しかし、長い目で見れば、市場での取引を通じて、該当する社債自体の良し悪しに応じた値付けがされていくのではないでしょうか。

例えば、有望ではない会社の大量の社債が発行されたとします。これにより、パッシブ運用の指数に一時的に歪が出て、パフォーマンスが一時的に下がることもあるでしょう。しかし、市場での適切な評価を通じて、良くない社債は値下がりし、指数の中で占める割合も自然と下がるように修正されていくのではないでしょうか。

もちろん、市場での評価を事前に適切に予測できるなら、(良くない社債を運用対象に組み込まないことで、)アクティブ運用のほうが良い結果をあげられるわけです。しかし、アクティブ運用は運用担当者の腕にすべてがかかっているのに対し、パッシブ運用は運用担当者の腕によらず市場での評価を自然と織り込んでいける点が優れていると私は思います。

債券は株式に比べて、短期的な利回りや価格が読みやすいということもあり、現時点では、債券アクティブファンドのほうが債券インデックスファンドよりも、若干優位な成績を残しているようです。(例えば2017年の債券ファンドは、アクティブ運用の61%がパッシブ運用を上回ったとのことです。) しかし、株式で起こった、「パッシブ運用がアクティブ運用を長期的に打ち負かす」という事態が、債券でもいずれ起こるのではないか…と個人的には思っています。

次に2点目の記事での主張と自身の意見です。

連動するインデックスに格上げによって値上がりした証券が追加される一方、格下げで値下がりした銘柄は除外されがち

記事の主張

パッシブ運用では、価格上昇後に買いを迫られ、値下がり後に売りを迫られ、良くないという主張です。これは、株式のパッシブ運用においても同様の主張を良く耳にします。

上記主張に私が感じる違和感

上記の主張にも一理あるように感じます。しかし、株式においては、パッシブ運用がアクティブ運用を長期的に打ち負かしているのは事実です。債券についてもそうなのでは?と思っている自分がいます。その考えの根底にあるのは、どの銘柄が今後値上がりするか、値下がりするかは、結局のところわからないのでは?という考え方があるのだろうと思います。

しかし、債券については、株式よりも短期的な利回りや価格が読みやすいため、腕の良い担当者によるアクティブ運用が有効に機能している側面があるのかもしれません。とはいえ、担当者の腕次第でもあるし、アクティブ運用の結果集中投資していた債券が金融事故によりことごとく紙切れと化してしまうような事態もありうると思います。(リーマンショックがまさにそうだったのではと思うのですが…。) 将来はどうなるか…。個人的には、長期的には、パッシブ運用に優位性があるのでは…と思っています。

最後に3点目の記事での主張と自身の意見です。

米国の非政府系モーゲージ債にアクセスできないなど、「地球上で最良な投資の一部とわれわれが考えるものも含め、債券市場での分け前を逃している」

記事の主張

米国の非政府系モーゲージ債という言葉は、自分には聞きなれない言葉だったので少し調べてみました。三井住友アセットマネジメントのWebページの表がわかりやすかったので、以下に参照させて頂きます。非政府系モーゲージ債を一言で言うと、政府の保証が無い、格付けの低い、住宅ローンをベースとした債券のようです。どうやら、これらへの投資をパッシブ運用では実現できず、もったいないという主張のようです。

出典:http://www.smam-jp.com/market/qanda/usa/qa161202us.html

上記主張に私が感じる違和感

対象として上げられている債券のベースとなっているのは、リーマンショックの引き金となったサブプライムローンを思いっきり含んでいるように感じます。「それらへの投資をもっと行いたいが、パッシブ運用ではそれができないから微妙だ」という主張は、リーマンショックという歴史的教訓を早くも忘れつつあるのかな…という印象を感じました。(正直、考え過ぎかもしれませんが…)

まとめ

債券には、私は投資していません。そして、債券についてしっかり考え始めたのも、2017年末〜2018年初からです。そのような私自身が感じたことなので、上記の意見には、勘違い、間違い等あるかもしれません。しかし、債券についてはアクティブファンドのほうが良いという決めつけは早計だと思います。皆様はいかがお考えでしょうか。(twitterでアンケートとってみたいと思っていますので、その際は、もしよろしければご協力頂けますと幸いです。)

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