仮想通貨が盛り上がっており、ICOが日本でも実施され始めました。COMSAというICOに引き続き、QASHというICOにも参加したので、COMSAとの比較等も絡めて状況等まとめてみようと思います。
そもそもICOとは何という方はこちらをご参照ください。
前回参加したCOMSAのICOについてはこちらをご覧ください。
目次
QASHとは
概要
QASHは、QUOINEX(コインエクスチェンジ)取引所を運営するQUOINEが立ち上げたLIQUIDプロジェクトの中で基軸通貨のような立ち位置となる仮想通貨です。以下に公式サイトでの説明を引用させて頂きます。
流動性(LIQUIDITY)はあらゆる産業の生命線である!
今日の仮想通貨経済において欠けている最も重要な要素の一つを我々は供給します。(中略)
QUOINEは、世界中に点在する仮想通貨取引所が提供する全ての流動性を一つの取引プラットフォーム(World Book)に集約。
更に、その流動性を享受する為に必要な各種関連サービス(Prime Brokerage)を一体提供することにより、QUOINE LIQUIDプラットフォームユーザ全てに世界中の流動性へのアクセスを可能にします。(中略)
QUOINEのLIQUIDプラットフォームは、仮想通貨経済全体に利益をもたらす金融ユーティリティです。
トークン発行者、トークンホルダー、イノベーター、次世代金融サービスのユーザー全員が流動性に貢献することで、全ての人が利益を享受することを目的としたプラットフォームです。(中略)
What is QASH?
ビットコイン、イーサリアムに続いてQASHは未来の金融サービスを生み出していきます。QASHは金融サービスにおける決済通貨「金融サービスにおけるビットコイン」として広く普及すると強く信じています。
金融機関やFintechスタートアップ、パートナー企業がQASHを決済手段として利用することで利便性はさらに高まり、QASHがフィンテック革命を推進していきます。
もうすこしわかりやすく
現在、仮想通貨の取引きは、仮想通貨取引所で行われています。しかし、各取引所は、国ごとに完全に分かれており、各国の中でも取引所毎に完全に独立しており、中には取引量が少なく、適切な取引ができないようなレベルのものもあります。
LIQUIDプロジェクトは、仮想通貨取引所における、ニューヨーク証券取引所や東京中央証券取引所のような、全世界の仮想通貨取引をとりまとめて扱えるプラットフォームを構築することで、上記のような問題点を解決しようとするものです。
一言でいうと、「仮想通貨の東京中央証券取引所を作ろうとしている」といえるのではないでしょうか。
実現されるとどうなるのか
全世界の誰もが公平な環境で仮想通貨を売買できるようになる
これまでは、仮想通貨取引は、各国や各取引所事の事情により、状況によってはユーザーに不利な価格や条件でしか取引ができない場合がありました。しかし、全世界の取引きを仲介できるようなプラットフォームが存在することで、上記のような不公正な市場は淘汰され、開かれた公平な市場のみが生き残ることができるようになるでしょう。
機関投資家の流入による市場の安定
成熟した市場の維持には、機関投資家による裁定取引や合理的な価格形成が必須で、LIQUIDプロジェクトにより、機関投資家の激しい取引に耐えられるシステムが構築されることで、機関投資家の仮想通貨への参入が促進され、より安定した仮想通貨の市場が構築されていく可能性があります。
これまでの経緯
ICO前
全体としてQASHのICOは極めてスムーズに進んだと感じます。しかし、そうはいっても、いろいろな混乱がありました。
QUOINEX取引所口座開設ラッシュに伴う混乱
QUOINEX取引所自体は、QASHのICOがアナウンスされるまでは、bitFlyer、Coinecheck、Zaif等といった他の国内大手の取引所より人気が少なかったように思います。
しかし、QASHのICOがQUOINEX取引所上で実施されるという情報が出て、口座開設希望が集中し、ICO直前~ICO期間中には口座開設がまだか?というユーザーの問い合わせが極めて多くなっていたように感じました。
ICO実施中
入金確認の集中による混乱
口座開設が間に合っても、入金がギリギリになったり、間に合わなかったりする事態が続出しました。国内の他の取引所と入金操作のUIがだいぶ異なるのも一つの原因となったかもしれません。やはり早めの情報把握、仮想通貨取引所の口座開設、入金手続きが重要と痛感しました。
ICO終了
資金調達は大成功
結果的に圧倒的短期間で目標額を大きく上回る資金の調達にQASHは成功しました。しかし、QASHのICOの仕組み上、上限調達額が決まっており、ICO参加者は結果として、想定の半分程度のQASHを手に入れるとともに、残りの出資金額は返還されることとなりました。
QASHトークンの配布状況
2017/11/18時点で、既にQUOINEX口座内にQASHトークンの残高が表示されており、システム的には配布は完了しているように見えます。
今後の展望
QASHの上場
2017/11/21 15:00にQUOINEXに上場する予定である旨、QUOINE、LIQUIDのWEBページに表示がされています。ここまで短期間でICOの資金調達~上場までスムーズにたどりつけそうなのはかなりすごいと感じます。
上場後はどのような価格形成となるか非常に楽しみです。
上場時、どうすべきか
近いタイミングで上場するであろうQASHですが、売却すべきか否かはやはり迷っています。しかし、100倍、1000倍といった価格にならない限りは、売却はしないつもりです。そして、LIQUIDプロジェクトの開発が進んでいくとともに価値が上昇していくことに賭けたいと思っています。
COMSAとQASHの比較
今のところ、明確な将来像とトラブル無くICOを進めてきているという点で、QASHのほうが圧倒的に安心感があります。しかし、COMSAは次回以降のICOの魅力や、関連製品の出来栄えで圧倒的に化ける可能性があるのでそういった点ではCOMSAに軍配があがると感じています。
どちらのプロジェクトも良い結果になってくれると非常にうれしいなあと思っています。