ネット証券以外の実店舗を持つ対面型証券会社とお付き合いするにあたって必要な意識 (2)(地雷)商品の傾向を知ろう

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顧客にとって真に有用な資産形成サービスを利用するには、実店舗を持っている対面型の証券会社を利用するのではなく、ネット証券会社を利用したほうが良い場合が多いでしょう。(抜きん出ているのは、住信SBI証券、楽天証券、マネックス証券等だと私は思います。これら会社の口座開設は、ネットから簡単にできます。)

しかし、対面型の証券会社を利用せざるを得ない場合もあるかもしれません。昨日の記事は、コスト面から、どのような意識で対面型証券会社とお付き合いすべきかを書いてみました。

今日は、第二弾として、金融商品の選択肢からみて、どのような意識で対面型証券会社とお付き合いすべきかを書いてみようと思います。その中でも、資産運用において、避けたほうが良い地雷商品にはどのようなものがあるかについてもまとめてみようと思います。

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資産分類

まず、リスクのある資産運用で基本となる資産の種類を簡単にまとめてみました。

株式

言わずと知れた株式ですね。過去の歴史を紐解くと、投資家にもっとも利益をもたらしてきたのが株式になります。ただし、短期的な値動きはかなり激しく、短期投資では必ずしも利益を得られない可能性が高いです。株式から利益を得ようと考えるなら長期投資が前提となります。また、株式は、実物に紐づく価値を持つと考えられており、インフレに強いと言われています。

債券

債券は、満期まで保有する前提であれば、発行時点で利回りが確定しています。つまり、株式よりも安定的なリターンが得られるメリットがあります。しかし、発行時点での利回りの確定という特徴は、インフレに弱いというデメリットがあります。過去の歴史を紐解くと、投資家に対して安定した利益をもたらしてきたものの、長期投資においては、株式よりも低いリターンでした。

不動産

土地の価値は、意味合いが非常に興味深いです。そこにあり続けるだけで価値を生むというのは、考えようによっては神秘的ですね。私自身は、不動産投資をしたことが無いため、あまり知識はありません。

その他…不動産、コモディティ(原油、ガソリン、金、プラチナ、トウモロコシ、大豆等といった商品)

基本的には、実物としての価値に変化は無く、期待リターンはゼロだと思います。しかし、インフレ対策等にはなるのかもしれません。私個人としては、これら対象への投資には今のところあまり興味を持てていません。

金融商品の種類

上記金融資産を組み合わせた金融商品としては、大きく分けて以下2つが挙げられると思います。これらを難易度が低いものから順にまとめてみます。

投資信託

投資家の資産をまとめて預かり、上記の様々な種類の資産を、複数組み合わせて運用してくれるサービスです。

安全性が高く、自動積立や、自動取り崩しサービス等も豊富なため、手間をかけずに資産運用できるメリットが大きいです。

しかし、買付から受け渡しまでの時間や、売却から換金までの時間が数日かかることや、後述するETFと比べて信託報酬のコストが若干高いこと、指値(自分が指定した価格で買うこと)ができないこと等のデメリットもあります。

ETF(上場投資信託)

上述の投資信託の、売買にかかる時間や、指値できないこと、投資信託のコストの削減を目指して作られた仕組みです。投資信託でありながら、株式市場に上場されており、株式個別銘柄のように投資家が取り引きできます。

これは、株式市場が開いている時間帯であれば、即時に購入、売却ができることを意味します。また、当然、指値もできるので、自身が納得いく価格で購入することができます。さらに、投資信託と比べて半分~1/10くらいのコストで利用できるという魅力があります。(投資信託が0.1~0.5%/年くらいの信託報酬に対して、0.04%~0.2%くらいの信託報酬というイメージです。)

しかし、デメリットもあります。投資信託ほど、取引が自動化し易くないため、自身で指値注文を入れたり、成行注文を入れたりする必要があります。また、日本の株式市場でのETFの扱いは発展途上で、アメリカ株式市場でのETF買付が必要な場合が多いです。また、アメリカ株式市場での買付、売却には、原則として手数料がかかります。(売買金額の0.45%で、最低約5ドル、上限約20ドル)

地雷商品にはどんなものがあるか

資産種類、金融商品の選択肢を簡単に説明しました。上記の中にも、資産運用に有用なもの~そうでないものまで、色々あります。

資産運用のためにならない地雷商品にはある程度共通の特徴があります。ここでは、その特徴を簡単にご紹介しようと思います。

アクティブファンドにはご用心!(=インデックスファンドが一般的にオススメ)

投資信託は、アクティブファンドとインデックスファンドに分けられます。

インデックスファンドではTOPIXやダウ等といった、株式市場の平均的な状況を表す指数に連動するような、機械的な運用がされます。そのため、ほどほどの利益で、コストが安いです。

これに対し、アクティブファンドでは、もっと積極的に色々な売買を行い、株式市場の平均的な指標を上回る利益を目指します。こちらは、コストは確実に高いものが多く、短期的に見ればすさまじく高い利益を上げているものもあります。

一見、アクティブファンドのほうが良さそうに思うのですが、過去のデータからは、まったく正反対の結論が出ています。

これは、アクティブファンドの短期的な良い成績は、平均に対する単なるばらつきであり、長期的に見れば平均に回帰されることが多いためと考えられています。また、アクティブファンドはコストが高いため、その分だけ、投資家のリターンが悪化してしまうという事実もあります。

もちろん、「短期的に良い成績を残すアクティブファンドをうまく乗り換えていけばよい」という主張もあるかもしれません。しかし、事前により良い成績のアクティブファンドを選ぶことは、無理なのです。

つまり、インデックスファンドを買って、(取り崩す必要が出るときまで長期間)持ち続けるほうが、多くの場合、良い結果をもたらすと言われています。

頻繁に配当を出す投資信託にはご注意を!

毎月分配型と呼ばれるタイプの投資信託には注意が必要です。特に、ファンドの保有している資産を売却してまで、無理やり配当を出している、「タコ足配当」は最低です。

基準価額は下がり続け、いずれファンドの資産が枯渇し、価格が下がった状態で投資信託は償還され、強制的に解約、損失の確定という流れになるパターンが多いです。

一点、注意点としては、ETFは仕組み上、実際にファンドが得た配当金以外を配当で出しにくいため、債券に分散投資するETF (BND等)では毎月分配型でも健全なものがあります。重要なのは、「タコ足配当」をしていないことです。

コストが高いものには注意!

残念ながら、投資信託では、購入手数料、解約手数料、信託財産留保額がゼロのノーロード投信以外は、検討に値しないものがほとんどです。

ノーロード、信託報酬0.5%以下。この二つの条件で、ほとんどの投資信託が選択肢から消えます。

コストは資産運用の大敵です。注意しましょう。

リスクを取り過ぎるものには注意!

レバレッジ、信用取引等は、非常に危険です。よほど腕に自信がある人以外は近寄らないほうが良いでしょう。(どちらも、自己資金以上の取引をすることになり、借金をして資産運用をしているということに他なりません。利益を出せなければ、借金だけが残る、恐ろしい世界です。)

また、債券が安全と書きましたが、新興国債券の為替リスクは相当なものです。債券だからと安易に考えずに、各種リスクについて正確に理解した上で、商品を選ぶ必要があります。

まとめ

資産の種類や、金融商品の選択肢、地雷商品の特徴等をまとめてみました。もちろん、これは、私個人の主観的な意見です。とはいえ、ある程度、今日の金融業界の常識が「ぎゅっ」とまとまった内容になったかな…と思っています。

対面型証券会社とお付き合いする必要がある方は、これらの意識を持った上で、お付き合いされることをオススメします。ただし、これらの意識を持ってお付き合いすると、「買うべき商品が全くない!」と感じられるかもしれません…。その際は、ネット証券での資産運用にチャレンジしてみることをオススメします!

こんな記事も書いています。

コストにこだわろうということを書いた昨日の記事です。インデックス投信なら0.1~0.2%くらい、ETFなら0.04~0.1%くらいにこだわりたいですね。

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