ETFを用いた全世界分散投資をするには?

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バンガードのETFである、VTI(米国株式市場ほぼ全体に分散投資可能)、VYM(米国株式市場の高配当株に分散投資可能)、BND(米国債券市場に分散投資可能)の3種類を用いた分散投資という選択肢をたぱぞうさんがご提案されている記事が以前ありました。

この記事に対して、大きな感銘を受けたのですが、投資家の好みによっては、投資対象を全世界に分散させたいと考える方もいると思い、全世界のシンプルな株式指数、高配当株式、債券を対象として、同様のコンセプトを実現できる選択肢はないのだろうか?と少し考えて調べてみた結果をまとめてみました。

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全世界のシンプルな株式指数に連動するETF:VT

ここはシンプルにバンガードのVTが当てはまるでしょう。鉄板銘柄で特に悩みはありません。

全世界の高配当株式に分散投資可能なETF:?

ここが、自身が持っている情報の中では、しっくりくるものが無く、調査した結果もイマイチでした。

内容的にふさわしいと思うETFの情報を以下にまとめておきますが、どのETFも信託報酬が0.3%~0.6%程度と高く、VYMの信託報酬0.08%と同じレベルで投資のコアとするのは微妙に感じる状態で、銘柄によっては米国市場非上場で日本の個人投資家が購入するのは困難と思われるものもありました。

全世界の高配当株式ETFというジャンルは発展途上なのかもしれませんね。(高配当を安定して継続できる魅力的な会社が全世界にごろごろあるわけではなく、アメリカがすごいということも含めての話です。)

VHYD:LN (Vanguard FTSE All-World High Dividend Yield UCITS ETF)

信託報酬0.29%、直近配当利回り2.69%、ロンドン市場に上場しているアイルランド籍のバンガードETFのようです。米国市場に上場されているのかはわかりませんでしたが、マネックス証券からは購入できなさそうでした。信託報酬がVYM(0.08%)と同等の0.1%前後まで落ちてくると非常に魅力的な銘柄と言えるかもしれませんが、内訳が実質的に米国企業が多そうで、素直にVYMで代替できるのでは?と思わなくもありません。

DEW (ウィズダムツリー 世界株 高配当ファンド)

信託報酬0.58%、直近配当利回り2.01%、米国株式市場(NYSE、Arca)に上場しているETFです。こちらは日本の個人投資家も購入することが容易と思われますが、信託報酬が0.58%というのは非常に高いですね…。VYMの0.08%と比較すると割高です。そしてやはり、こちらの銘柄も米国企業が多く含まれており、現状の信託報酬だと、素直にVYMで代替できるのでは?という印象はやはり否めません。

米国を除く全世界の債券市場に分散投資可能なETF:BNDX+米国債券市場に分散投資可能なETF:BND

ここはシンプルにバンガードのBNDXがあてはまるでしょう。ただし、米国債券市場は除かれていますので、BND+BNDXという組み合わせになるでしょうか。比率に関しては、正確な根拠を見つけられませんでした。日本の個人投資家が投資する際に覚えておくべき特徴としては、米ドル為替ヘッジがきかせてあるということでしょうか。

所感

全世界高配当株式ETFには、現時点ではVYMの魅力に匹敵するものを見つけられませんでした。(ETFが無いというよりも、全世界にアメリカほど安定感のある高配当実現可能な会社が多くないという側面もあるかもしれませんが…)

高配当戦略部分のみは妥協して、「VT(シンプルな全世界株式指数)+VYM(ここだけアメリカ)+BNDX(米国を除く全世界債券市場に分散投資)+BND(米国債券市場に分散投資)」とするか、シンプルに「VT+BNDX+BND」とするかが現実的でしょうか。

もし、何かオススメの銘柄や情報等ありましたら、コメントやリプライ等頂けますと非常にうれしいです。

また、今回色々調べてみた中で、アメリカ株式市場の魅力を再認識しました。これからも淡々とアメリカ市場へのインデックス投資を継続していこうと思います。