バフェット太郎さんの著書のアマゾンコメント欄を見ての所感

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米国株投資ブログとして有名な、「バフェット太郎の秘密のポートフォリオ(米国株配当再投資戦略)」の管理人のバフェット太郎さんが出版された書籍ということで、非常に注目しており、書店に並んだタイミングで速攻で手に入れ、読了後に書評を書かせて頂きました。(書評はこちら)

この本に対するアマゾンのコメント欄を見ていて、正直、日本の個人投資家の、(アマゾンのコメント欄に投稿するくらい意識の高いユーザーだと思うのですが…)予想外なスタンスに驚いています。感じたことをまとめてみました。

このブログを始めてから一番過激な記事になってしまったかもしれません。非常にイラッとされる方も出てきてしまうかもしれませんが、書いてしまいました…あらかじめ断り入れさせて頂きます。

バカでも稼げる「米国株」高配当投資
バフェット太郎 ぱる出版 2018年04月26日
売り上げランキング : 71

by ヨメレバ

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アンチコメントが多く出るであろうことは予想していたがこれほどとは…

普段のブログでの煽りスタイル(笑)の文章から、バフェット太郎さんが、非常に多くのアンチを生み出してきた&これからも生み出していくであろうことは、疑いの余地は無いでしょう(笑)しかし、ブログをよく読めば、投資の初心者や若者に向けた、非常に軸のぶれない、価値のある主張や提案がされていることがわかるのではないでしょうか。あの煽りスタイル(笑)は一種のパフォーマンス&プロモーション&ブランディング戦略だと思うのです。

今回、出版された本に対し、「本の中の一部の内容を切り取って批判し、あたかも全ての内容を参考にする価値が無いと切って捨てて見せている」アマゾンコメントが非常に多いことに素直に驚きました。

もちろん、本を読んだ人がどのように感じるかは各自の自由であるのは当然なのですが、日本の個人投資家やネットショッピングユーザーの後進性がインターネットを通じて全世界に公開されているようで、少し悲しい気持ちになったのは隠せません。

投資に対してニュートラルな層がアマゾンレビューコメントを見て、この本は参考にできない良くない本だと素直に鵜呑みにされると非常に悲しいです。書籍のランキング的にはトップになっているので、非常によく売れているのだと思います。ぜひ、良い形で世に広まって、日本の個人投資家のレベルが上がり、良くない金融商品が自然と淘汰され、日本の個人投資家が適切な手法で資産形成に成功できるような社会が訪れてほしいな…と思ってやみません。

バフェット太郎十種に対する批判について思うこと

バフェット太郎十種の短期間リターンが優れないことへの批判について

アマゾン上のコメントの中から典型的なものを引用させて頂きます。

2018年4月27日
お金無くなるから、参考にしない方が良いです。
この人の持株の年初来リターン
フィリプモリス:-20%
アルトリア:-22%
エクソンモービル:-10%
マクドナルド:-9%
ウォルマート:-12%
IBM:-5%
ジョンソン&ジョンソン:-9%
コカ・コーラ:-8%
P&G:-21%
VZ:-5%
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このコメントに対して感じる違和感は、「年初来からのリターンの低さのみで、バフェット太郎十種の価値を切り捨てている」という点です。年初来からのリターン(つまり、4ヶ月程度の期間のリターン)は、長期投資でのパフォーマンスを評価するには、あまりに短すぎます。最低でも10~20~30年程度の期間のパフォーマンスを見るべきではないでしょうか。おそらく、全く違った光景が見えるのでは…。

また、バフェット太郎さんが重視している、配当そのものや、配当を再投資して株数を増やしていくことの意義が全く理解できていないと思われます。該当銘柄が安定した配当を今後も続けていけるであろう優良銘柄である限り、株価の不振は株数を安く増やし、お得に配当を増やしていくことができる大きなチャンス足りうるからです。

このレビューに対して、120人の人が役に立ったと回答しているのを見ると、悲しい気持ちにならずにはいられませんでした…。

バフェット太郎十種がS&P500をはじめとするインデックスや、一部のハイテクグロース株に劣後していることへの批判について

こちらも、アマゾン上のコメントの中から典型的なものを引用させて頂きます。

2018年4月30日
有名米国株ブロガーのバフェット太郎さんのブログの内容を的確にまとめた本です。
日本人にとって馴染みがない米国株投資をいち早く広めてくれた人です。
米国は日本とは比べ物にならないくらいすばらしい企業ばかりで
長期で保有すれば高い確率で優れたパフォーマンスが期待できます。
しかし、この本に書かれている投資方法は参考にできません。
AmazonやFacebook、Google等結果を残しているグロース株や
S&P500やNYダウに代表されるインデックスをさんざん批判しているのにもかかわらずこの人が推奨するポートフォリオの結果は
2016年より投資を始めた場合 2.5%UP程度しか増えていません。
(毎月50万投資していればそのうち1000万円行くでしょ・・・それただの積立ですよね?)対して
アマゾンは146%UP
ダウは47%UP
S&P500は31%UP
散々批判している銘柄に対して大幅にアンダーパフォームしています。
仮に2018年から始めた場合は比較にならないくらい負け越しています。アマゾンは別格としても私たちのような素人投資家の最適解はインデックス投資であると言われています。
さんざん偉そうなことを書いていますがこの人も所詮インデックス投資に勝てない
ただの残念な投資家でしかありません。この本に影響されて残念な投資家デビューしてしまい、
そして有望な米国市場に失望されないことを祈るばかりです。名前をパクっている本家バフェットさんはS&P500に投資しましょうといっています。
私たちのような素人こそ愚直にインデックス投資をすることを推奨いたします。
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こちらは、大ざっぱにまとめると、「ただ元本を大きく積立ているだけではないか?」、「素直にインデックス投資を行うべきではないか?」、「ハイテクグロース株等に投資すべき(あるいはすべきだった?)なのではないか?」という意見です。

まず、最初に大きな違和感を感じる点は、「ただ元本を大きく積立ていることに対する侮蔑」のようなものが感じられ、「しっかりとした種銭を作り、それを継続的に投資に回す」という投資におけるもっとも土台となる部分の重要性をあまり理解されていないということなのかな…と思う点です。短期的な大儲けは現実的には難しく、長期にわたって確実に元本を積み上げていくことが、投資で成功する大前提であることは疑いの余地がありません。この部分をおろそかにする人は、投資では成功できないでしょうし、そういった方が紹介する投資手法は鵜呑みにすべきでは無いと感じます。

次に感じる違和感は、「素直にインデックス投資を行うべきではないか?」という主張です。こちらの主張には一定の説得力があります。実際、インデックスをアウトパフォームするのは非常に難しいことは過去の歴史が証明しているからです。しかし、バフェット太郎さんはインデックス投資を完全に否定されているわけではなく、インデックス投資の有効性を理解&説明された上で、インデックスをアウトパフォームできる可能性のある手法としての可能性を信じてこの書籍で紹介されている手法を実行しているというただそれだけのことです。現時点ではバフェット太郎さんが、インデックスをアンダーパフォームしています。しかし、将来はわかりませんよね…。しかも、バフェット太郎さんは「読者自身で考えて、インデックス投資も選択肢に含めること」を提案しています。「インデックス投資をアンダーパフォームしているから価値が無い」という判断は短絡的&短期的に過ぎます。

最後の違和感は、「ハイテクグロース株等、市場で高く評価されている銘柄に投資すべきなのではないか?」という意見に対してです。確かに、FANG銘柄と呼ばれる、Facebook、Amazon、Netflix、Google等の銘柄は、確かに市場平均を上回る、非常に良い成績をたたき出してきました。バフェット太郎十種が相対的にそれら銘柄に対してみすぼらしく見えるというのも実感として非常によくわかります。しかし、上述のFANG銘柄が10年前、20年前に、このようになることを予見できる人がどれくらいいたでしょうか。「そういった銘柄になぜ投資できていなかったのか?銘柄選定の考え方に問題があるのでは?」という問いかけを発する人は、「自分だったら、当時そういった銘柄に投資できたか?」「今、現在、なぜ、自分がその銘柄を保有できていないのか?」「自分がその銘柄を過去に保有していたとしても、ずっと握り続けることができていただろうか?」「将来、それら銘柄が暴落しないと自信をもって言い切れるのか?」「それら銘柄から配当は出ているか?」といったことを冷静になって考えてみるとともに、バフェット太郎さんの本やブログをしっかり読み込むことで、人気株を買いあさる行為が非常に良くない結果を招くことを理解したほうが良いと思います。

正直だいぶヒートアップしてしまった…

かなりヒートアップした記事になってしまいました。もちろん、バフェット太郎さんと全く同じ手法を誰もがやる必要はありません。(自分自身も、基本となる考え方は似ているものの、異なる方法を取っていますし、バフェット太郎さんが「クソダサい」と称している投資対象や投資手法に手を出しているのも事実です。)重要なのは、バフェット太郎さんの考え方に触れ、投資の哲学や基礎的な知識を持った上で、各自なりのリスク許容度に応じて、投資方針を定め、長期的に淡々と取り組まれることです。

さらに言うと、バフェット太郎さんの本以外にも、投資の入門にふさわしい本は世の中にあるはずです。煽りスタイル(笑)が生理的に受け付けられない人は、別の方の本を読まれることをオススメします。

ただし、アマゾンのレビューの、「本の主張の一部を取り出して見つけた狭い部分の粗を、議論の全容を見せずに徹底的にこき下ろした」コメントは見ていて悲しい気持ちになりました。自身の著者への嫌悪感とコンテンツの良し悪しをもう少し冷静に分けてレビューされていると、読者やアマゾンユーザーの方が、大変参考になるのではないか…と思いました。

長文お付き合いありがとうございましたm(__)m

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コメント

  1. タカちゃん より:

    僕もこの手の記事を書いています。

    バフェット太郎さんの本に関するアマゾンレビューが酷い件
    この手の記事を見ていていつも思うのですが、そんなにFANGやFAAMGが凄いのならば、10年前にそれを見抜いて投資できている人がいてもおかしくないのですが、なぜかそんな人は見た試がありません。
    結局は、みんな後付けで判断して、シーゲル派がグロース派に変わって最後はパフォーマンスが悪くなるとみんな今まで持っていた銘柄を売るの繰り返しで、はっきり言って高値掴みの元だし、税金を多くの場合は払う羽目になりますね。

    • サラリーマン投資家 より:

      共感寄せていただきありがとうございますm(__)m
      記事拝見させて頂きました。
      私も同意の内容で嬉しく思いました。
      これからもお互い自分なりの方法で着実に資産形成を進めていけると良いですね。