書評:バカでも稼げる「米国株」高配当投資

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米国株投資ブログとして有名な、「バフェット太郎の秘密のポートフォリオ(米国株配当再投資戦略)」の管理人のバフェット太郎さんが出版された書籍ということで、非常に注目していました。普段のブログでも相当の煽りスタイルですが、そのスタイルは書籍でも多いに健在で楽しませてくれます(笑)そもそもタイトルからして攻めていますね(笑)

一読してみた結論としては、極めてオススメの本で、「ガツン」と頭を殴られるような衝撃とともに、一般人が資産形成を成功させるための重要な基礎をしっかりインプットしてくれるだけでなく、具体的な手法についても必要な答えがすべて書いてある良い本だと感じました。

バカでも稼げる「米国株」高配当投資
バフェット太郎 ぱる出版 2018年04月26日
売り上げランキング : 71

by ヨメレバ

内容の紹介は「買って読んでみてください(笑)」ということにさせて頂いて(本の中で一部のすごく心に残ったフレーズだけは引用させて頂いています)、以下に読後の所感をまとめてみました。

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良かったところ

1章、2章の米国株式市場の優位性の説明

日本の個人投資家で米国株へ投資している割合はまだまだ少数派というイメージがあります。しかし、米国株式市場の魅力は素直にすごいです。米国株投資のハードルの低さ、株式市場としての魅力、配当再投資戦略の組み合わせの最強さが「これでもか!」と説明されています。

米国株投資で儲けるなんて○○○で□□□□□□を飲むくらいカンタンさ!

本の冒頭に書かれていた決め台詞(笑)を伏せ字で引用させて頂きました。○と□部分が何なのか気になった方はぜひお手にとってみて頂くと良いと思います(笑)

3章の米国株高配当再投資戦略の実践手法の紹介

投資家各自の状況に合わせて、柔軟に「米国高配当再投資戦略」を策定して、それを淡々と実践するために必要な手法がすべて書かれています。個別銘柄として挙げられた30銘柄も大変興味深かったですが、その前提となる、「銘柄数の決定」「景気循環別、銘柄数の決定」といった部分が個人的には、より勉強になりました。ここは抜粋すると良さが伝わらないと思うので、ぜひ生の本を読んでみることをオススメします。

4章の”クソダサい投資家の「残念投資法」一覧”は必見

この章が最もこの本の中でためになる部分だと思いました。ここで紹介されている「資産形成に失敗する王道パターン(笑)」を避けることを意識するだけで、投資レベルが格段に上がるはずです。

ただし、「言うは安し、行うは難し」です。自分が該当していそうな箇所を引用しながらご紹介したいと思います(涙)

向こう見ずな全力買い

私自身のポートフォリオがこちらになります。生活防衛資金は16万円 X 3ヶ月分=約50万円、生活費20万円、投資待機資金30万円、それ意外の約500万円の資産がすべて株式、ソーシャルレンディング、仮想通貨に投資されている状況です。おそらく、一般的な基準に照らし合わせればまさに「向こう見ずな全力買い」と言えるでしょう。うーん、心にグサリと刺さりますね…

資産状況
自身の資産状況をこちらにまとめておきます。2018/02/11から記録及び公開を開始しました。現時点の情報は2018/08/05時点の資産状...

欲豚な底値買い

自身の投資方針は以下の通りで、投資信託で機械的に積立投資をしている部分と、そうでない部分があります。積立でない部分はETFの購入を行いたいと思っているのですが、ETF購入のための指値があまりにも強気過ぎて、年初から3ヶ月以上、全くささる気配がありません。これはまさに欲豚な底値買いをやろうとして失敗してしまっているということに他ならない状況です。投信自動積立部分は淡々と積立られていますが、ETFの追加購入については、正直、課題を感じています。

投資方針
現役サラリーマンが手間をかけずに堅実にリターンを得られる投資を行うための考察と試行錯誤の記録をまとめたサイトの投資方針についての説明ページです。目的、目標、基本指針等が記載してあります。

妬みと焦りのソッコー投資

自身の投資内容だと、仮想通貨への投資がドンピシャでこれに相当するでしょう。ポートフォリオの20%以内での積立を基本としていましたが、2〜3月の超絶暴落相場で我慢できず、追加投資をしてしまった経緯があります。今のところ暴落に伴う狼狽売りは避けることができており(今後どんどん下がって回復してこなかった場合は、より、傷を深くするので全然良いことではない可能性はあるのですが…)淡々と限定的な割合で積立ています。致命的な損失確定の事態にはなっていないものの、堅実な投資とは呼び難く、仮想通貨への投資は万人にオススメできないものであることに疑いの余地はありません。

近頃は、仮想通貨の相場が好転してきた雰囲気が僅かにあるのですが、ポートフォリオがそれによって大きく崩れ、自身のリスク許容度を圧倒的に超えた状況になっているように感じます。「上がるも地獄、下がるも地獄」という感触が正直あって、なかなか悩ましいというのが正直なところです…

この本の一番の魅力

全編を通じて、ブログと共通した切れ味の良い煽りが強烈に感じられます。これを楽しめるか?圧倒的に嫌悪感を頂いてしまうか?(笑)は読者の方々の個性によるところが大きいと思いますが、自分は非常に楽しみながら読むことができました。

読後に思ったこと

これからも資産形成のコアの部分は米国株式市場へのインデックス投資(楽天VTI:50%、楽天VYM:50%の予定)を自分は継続していくと思います。それ意外の「クソダサい」部分も、問題があることは意識した上で、しばらく(2〜3年くらい)は続けてみようと思っています。その結果、失敗する可能性もそれなりに高いと思っていますが、これから2〜3年間 X 年間50万円 = 100〜150万円の失敗なら、今後の人生の時間で取り返せるという意気込みで糧にしていきたいと思います。

なにはともあれ、非常に楽しい読書体験&ためになる本でした。すでに投資を始めている人も、一読してみて、「グサリ」とやられることをオススメします。まだ投資を始めていない方は、ノリの良いインパクトの強い主張で資産形成の成功への道へ大きく背中を押してもらうことができると思います。

バカでも稼げる「米国株」高配当投資
バフェット太郎 ぱる出版 2018年04月26日
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