もし自分が60才定年時に億り人だったらどういう資産運用をするか妄想してみました(2. 実践編)

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「取らぬ狸の皮算用シリーズ」第二弾です。昨日の記事「もし自分が60才定年時に億り人だったらどういう資産運用をするか妄想してみました(1. 方針編)」の続きの内容になります。

昨日の記事では、大まかな方針や、基本的なスタンス等についての内容を書きました。今日はもう少し具体的な内容について書いてみます。

結論としては、「ゆうちょやメガバンクで生活防衛資金2400万円確保+住信SBI証券で1800万円分(=資産25%分)ずつVYMとBNDに一括投資し、配当金&公的年金で暮らしながら、残りの3600万円分(=資産50%分)を3年かけて50万円/月ずつ、VYMとBNDに均等積立し、永久ホールドする」という方針を自分ならとるかな…と思いました。

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銀行口座、証券口座をどうするか?

どの銀行、証券会社にするか?

手数料の低いネット証券が魅力的ですね。これだけの規模の資産残高を運用管理する場合、為替手数料をはじめとしたコストを考えると、住信SBI証券が頭ひとつ抜けているという印象です。

住信SBI証券の魅力を最大限まで引き出すには、住信SBIネット銀行も合わせて口座開設して活用して、両口座の連携機能をフル活用したいですね。

住信SBIネット銀行

住信SBI証券

次点で楽天証券が続きます。楽天証券を使うなら、楽天銀行も合わせて口座開設して活用したいですね。

さらにその次にマネックス証券という印象ですね。マネックス証券は系列銀行を持っていませんが、一般的なネットバンクサービスを使っているなら、特に問題にはならないでしょう。

過去の歴史的経緯として、これら3証券会社は、良い意味で競い合ってサービス内容を磨き合ってきた経緯があるので、3証券会社すべて口座開設しておくほうが良いですが、優先順位としては、SBI証券→楽天証券→マネックス証券という順番かな…と思っています。

証券口座の種類

手間をかけたくないのであれば、特定口座の源泉徴収有りの口座を選ぶのが無難です。

税金は自動的に証券口座から徴収されるので、確定申告も不要です。

ただし、米国ETFの配当収入には、①アメリカで約10%の源泉徴収がされた後、②日本で約20%の源泉徴収がされるという二重課税が発生してしまいます。この内、①の部分は、しかるべき確定申告(外国税額控除)をすることで、一部、還付を受けることができる可能性があります。自分自身でやってやれなくはない作業だと思いますが、税理士さん等に相談するのもありかもしれません。

運用の流れ

具体的な運用の手順を考えてみました。初期の一括投資と、3年に分けての積立投資ということになるかと思います。

初期の一括投資

大きく分けて、資産残高から「3800万円のドル転(円→ドル為替取引)」「1900万円分のドルでVYMとBND購入」という3つの手順に分かれます。

3800万円のドル転(円→USドルの為替取引)

大口取引なら、為替取引の手数料を最小化するためには、住信SBI証券のSBI FXαのサービスの現引きを活用するのが良いでしょう。ただ、自分の資産規模だと、やったことが無い内容のため、細かいことがわかりません。どんなふうにやるのかを以下のヘルプページから推測してみましたが、「FXでレバレッジ1倍でUSドル買い入れ」→「現引」→「買付余力に反映される」→「買いたい米国株やETFを購入」という流れになるのでしょうか。

なお、FXは使い方次第では、容易に身を滅ぼす恐ろしさも持っています!節度を持って、目的を明確化して、使うということが重要でしょう。(あくまでドル転の為替手数料を最小化するという目的のみで使うこと!普段は触らないことが大切だと思います。)

VYM、BNDそれぞれの価格を見て、何口購入するか決めて成行注文を出す

まずは価格を把握するでしょう。あまり深く考えずに前日の終値で良いかと思います。そして、それぞれの注文総額が同額になるように、何口(何株というべき?)購入するかを決めるでしょう。購入口数のみ決めて、成行注文を出せば良いと思います。

米国株式市場は、数千万円レベルの注文では、びくともしない圧倒的な流動性を持っているので、安心して成行注文ができると思います。

購入後は永久ホールド!

VYM、BNDどちらも保有しているだけで、税引き前で、年利2〜3%相当の配当を安定して出してくれるのではないでしょうか。税引き後だと、年利1.4〜2.1%程度ですが、基準価格の緩やかな上昇も見込めるため、トータルでのリターンは3〜4%程度を見込めると思います。

ただし、VYMは株式への分散投資でそれなりに大きな値動きがあります。また、BNDも債券への分散投資とはいえ、金利の変動リスク等により資産額がそれなりに変動します。このように資産評価額が上下したとしても、それに惑わされずに、何もしないこと。これが非常に重要です。

3年に分けての積立投資

現在の相場環境では、すべての資産を一括投資するのはリスクが高いと感じます。例えば3〜5年に分けて、時間を分散させた買付が無難かな…と思います。具体的な流れとしては、「住信SBIネット銀行の外貨積立預金でのドルコスト平均法」「住信SBI証券のETF定期買付(月1回)」の実践というところですね。ここでは3年にわけて時間分散させた買付けの具体例を書いてみます。

住信SBIネット銀行での外貨積立預金の設定によるドルコスト平均法の実践

毎日積立も可能ですが、毎月積み立てくらいでもいいかもしれませんね。一月100万円の積立を行うでしょう。1日3万3千5百円等の積立でも良いかもしれません。

住信SBI証券のETF定期買付けでVYMとBNDを毎月機械的に購入する

毎月、VYMとBNDを機械的に買い付ける設定をしておくとよいでしょう。住信SBI証券は、事前の設定だけすませておけば、自動的に買付をしてくれる「海外ETF自動買付」の機能があり、非常に魅力的です。

細かいことを言うと、ドル決済を、円貨ベースの金額指定で自動的に行うことはできないようですが、そこはざっくりでも良いと思います。一括投資した分の配当金も考慮すると、ざっくり5000ドルずつ、VYMとBNDを毎月の特定日(いつでも良い)に購入する設定にするのが良いでしょう。

資産価値が急落しても機械的に定期買付を続けることが大切

一括投資のところで説明したことと通ずる部分が多いのですが、資産が暴落しても、方針を変えずに淡々と取り組むことが大切だと思います。(ただし、これは、投資対象や方針が適切である場合に限りますが…。)

また、あえて言うまでもないかもしれませんが、購入したETFのVYMとBNDは、永久ホールドです。価格が暴落しても、安定的に配当収入を生み出し続けてくれるであろうと信じられるからです。

結局、何もしないほったらかしが、資産運用において、多くの場合の最適解なのではないでしょうか。

定期買付完了後の状況

配当収入見込

VYM(株式):3800万円、BND(債券):3800万円、生活防衛資金(現金):2400万円という状況になります。この内、株式、債券の7600万円から、税引き前2〜3%程度の利回りの配当収入が得られるでしょう。これは、152〜228万円/年の税引前の配当収入を意味します。税引き後には、106〜159万円/年の配当収入となります。

もちろん、市場状況により、上記想定は大きく変わる可能性もあります。しかし、元本に手をつけずとも、これだけの配当収入を労せずして手に入れられることは極めて魅力的ですね。

所感

60才定年時に1億円の資産を作れていたらという妄想はやっぱり夢がある(現状の公的年金の状況下ならば)

今回、かなり具体的な金額まで踏み込んで色々書いてみました。元本に手をつけない前提での運用の場合、それだけで生きていくには少し厳しいと感じます。しかし、公的年金と組み合わせることで、ゆとりのある老後生活を送れそうなイメージがかなり感じられます。

公的年金の状況によっては、1億円の資産でも元本の取り崩しが必要になるかもしれない

しかし、公的年金の状況が厳しくなっていたとしたら、60才の段階で1億円の資産を達成していても、元本の取り崩しが必要になるかもしれません。この場合、元本の取り崩しも視野に入れるならば、もう少し他の選択肢のほうがよいかもしれないと感じました。(配当でなく、売却しながら取り崩していく前提の銘柄選び。)

もう少し資産額が大きいなら、更なるリスクが取れるかも

1億ではなく、3〜5億程度の資産があるなら、もう少しリスクを取った運用をした上で、完全に元本に手をつけず、公的年金にも頼らない老後が安定的に実現できるかもしれないと思いました。

自身がこれを実現できる可能性は、正直低いと思っていますが、(ネタに困る等(笑))機会があれば、記事にしてみようと思います。

何にせよ、コツコツ、資産形成、続けていこうと思う

まあ、結局は、今の自分にとってはこれにつきます(笑)こんな未来をたまには妄想してみるものの、まずは、足元から一歩一歩、今日も進んでいきたいと思います。

こんな記事も書いています。

今日の記事では、これまで現金で持っていた資産を、老後どう運用するかという観点で書いてみました。しかし、これまでリスク性資産を積み上げてきた場合は、また違った視点での出口戦略があるでしょう。とはいえ、基本は同じですね。「低コスト」「(できるだけ)自動化」がキーワードでしょうか。

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